バックテストの見かた



こんにちは、FX貴族です。
今日はバックテストの見方に
ついて書きたいと思います。

EAの開発経験が無い方だと、
ついつい利益額や勝率ばかり
見てしまいがちですが、
そのほかにも大切なパラメーターが
いくつかあります。
それでは、順番に見ていきましょう。

◆バックテストの期間

意外と見落としがちですが、
バックテストの期間が
短いEAは信頼性が低いです。

fx-onでは直近1~2年の
バックテストで良いようですが、
実際は10年以上の
バックテストは欲しいです。

テスト期間が短いほど、
最適化を行いやすいため、直近の
1~2年だけでなく、10年単位で
利益を出せるEAかどうかを
見極めるべきです。

年ごとにどのくらいの
損益が出ているかも、
EAの安定性を確かめるための
重要な指標です。

◆純益(獲得金額)

「純益が多いシステム=良いシステム」
ではありません!
なぜなら、lotを大きくすれば
同じロジックでも
獲得金額は大きくなるからです。

また、長く運用していればいるほど
獲得金額は大きくなりますが、
それがシステムの優位性に
直結するというわけではありません。
ですから、獲得金額は参考程度で
あまり気にしなくて良いです。

◆勝率

勝率は高いに越したことは
ないですが、勝率が高くても
1回の負けで一気に持って行かれる
損大利小タイプのEAは、
資産を減らしてしまったり
破産してしまうリスクが高いです。

大切なのは、獲得利益や
損失額との兼ね合いです。
たとえば、勝率90%(=負け率10%)
のシステムであっても、
平均獲得pipsが10pipsに対して、
平均損失pipsが100pipsの場合、
10 * 0.9 - 100 * 0.1 = -1 となり、
1回あたりの平均損益が-1pipsになるので
このEAは儲からないEA
ということになります。

勝率だけではEAの優位性は
判断できないので注意が必要です。

◆プロフィットファクター(PF)

プロフィットファクターとは、
総利益額を総損失額で割った値です。
1以上であれば儲かる
システムということになります。

高ければ高いほど
良いような気がしますが、
PFが極端に高い(たとえば5.0以上)
システムは少し怪しいと
思ったほうが良いです。

ナンピンやマーチンを利用して
強引に勝率を高めているEAは、
PFが極端に高くなることがあります。

取引回数が少なすぎる場合も
PFが極端に高くなりやすいです。
理想的なPFは1.1~3.0程度です。
意外ですが、1前半でも
十分機能するEAもあります。

◆総取引数

地味ですがメチャクチャ重要です。
この回数が少なすぎるEAは、
そもそもバックテストの
信頼性が低いです。

最低でも数十回、できれば
100回以上は欲しいです。
取引回数が多ければ多いほど
収益の機会が増えますが、
実際には手数料やスリッページも
その分だけとられるので、
注意が必要です。

◆最大ドローダウン(最大DD)

こちらも地味ですが
非常に重要な数値です。
資産全体に対する
最大損失額の割合を示します。

最大DDが大きすぎるシステムは、
短期間で大きく資産を
減らす危険性があります。
50%以上のDDは論外です。

理想は5~10%未満ですが、
現実には20~30%程度の
システムが多いです。

◆グラフのかたむき

数値化されませんが、
メチャクチャ重要!
なだらかな右肩上がりの
グラフが理想的です。

デコボコしていたり、
ムラの大きい資産曲線のEAは、
実際の運用でも成績が
不安定になりやすいです。

グラフのどのタイミングで
稼働し始めても大丈夫かどうか、
自分でチェックすると良いです。

◆その他

期待利得や平均(最大)勝ち金額、
平均(最大)負け金額などにも
目を通しておくと、どんなEAなのか
イメージしやすいと思います。
また、最大連敗数はEA不調時の
稼働停止の参考に使えます。

最低でも、自分の買おうとしているEAが
損小利大なのか損大利小なのか
事前に把握しておきましょう。

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