トレードは勝率よりも期待値で考える



こんにちは、FX貴族です。
今日は勝率期待値の話を
してみたいと思います。

皆さんは、どんな基準で
EAを選んでいるでしょうか。
ぱっと見のわかりやすさから、
ついつい「勝率」に着目して
ロジックを選んでしまう人も
多いのではないでしょうか。

たしかに、勝率が高いに
越したことはありません。
普段から勝ちトレードが多いほうが、
心理的な安心感もあります。

しかし、本当に大事なのは、
勝率ではなくて、期待値なのです。
期待値とは、あり得る結果を
確率の重みで平均した値のことです。

コイントスの例で考えてみましょう。
コインを1枚投げて、
表が出たら+200円、裏が出たら-100円
という賭けを考えてみます。
あなたはこのゲームに参加しますか?

期待値を使うと、このゲームに
エッジ(優位性)があるのか
すぐに計算することができます。

コインで表と裏が出る確率は
(イカサマ等を考慮しなければ)
それぞれ1/2ですから、
このゲームの期待値は
200 * 1/2 + (-100) * 1/2 = 50
となり、1ゲームあたりの
期待値は+50円となります。

つまり、このゲームを続ければ
長期的には得をするので、
あなたはこのゲームに参加するべき
ということがわかります。

では、もう少し複雑な例を考えます。
コインを5枚同時に投げて、
1枚以上表が出れば+100円、
全て裏だったら-5000円
という賭けを考えてみます。
あなたは、このゲームに参加しますか?

コインが5枚全て裏になる確率は
1/2 * 1/2 * 1/2 * 1/2 * 1/2 = 1/32です。
コインが1枚以上表になる確率は
1 - 1/32 = 31/32となります。
勝率は96.875%と非常に高いです。
10連勝する確率は約73%もあります。
短期決戦ならほぼ確実に
勝ち逃げできそうです。

では、期待値はどうでしょうか。
上で求めた勝率をもとに計算すると、
このゲームの期待値は
100 * 31/32 + (-5000) * 1/32 = -59.375
となり、1ゲームあたりの
期待値は-59.375円となります。

このゲームを続けると、
長期的には損をするので、
あなたはこのゲームに参加すべきでない
ということがわかります。

このように、勝率が非常に高くても、
1回の損失額が大きければ、
期待値がマイナスになる(=儲からない)
場合がある点に注意が必要です。

上のコイントスの2つ目の例の場合、
勝率が非常に高いので、
短期的にはおそらく勝つでしょう。
しかし、いつか必ず大きな負けが訪れるのです。

EAに関しても同じことが言えます。
期待値がマイナスの(=勝てない)EAでも、
勝率が非常に高いタイプの場合、
短期的には損失が出ないので、
あたかも勝てるEAのように
見えてしまう場合があるのです。
(特にナンピン・マーチンゲール系は
このタイプが多いと思います。)

EAを選ぶ時は、勝率だけでなく、
最大損失額がいくらなのか?
という点にも注目してみると
良いでしょう。

EA選びの参考になれば幸いです。

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